たーさんブログ

自分の人生を再構築したがっているおっさんのつぶやき

熱中症を甘くみないでほしい~突然死の原因にもなる~

こんにちは。

今日も猛暑です。これだけ暑いと、外に出る気が全く失せますね。

1日中エアコンをガンガンに利かせた部屋でのんびりしているのが、一番幸せなんで

しょうけど、残念ながら家族に飯を食わせるためにはそうはいかないのです。

暑いけど、がんばるしかないんです。

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こんな暑い日くらい仕事を休んでいいような法律を作ってほしいもんです。

*ちなみにドイツでは気温が25℃以上になると「Hitzefrei(ヒッツェフライ)」と言っ

て、学校が休みになったり授業が打ち切りになったりする仕組みがありました。

なんて、人間に優しい国なんだ!日本はおかしいよ!

 

熱中症が怖いのは突然死

連日報道されている熱中症。この数日間で1日あたりの救急出動件数が過去最高記録が

次々に更新されています。昨日もうちの近くの商店街で夏祭りだったのですが、女性が

倒れて救急車が来てました。

特に高齢の方というわけではなかったのですが、それでもこの暑さにやられてしまうの

でしょう。明日は我が身ですね!

熱中症は英語では「heat stroke」と言います。strokeとは一撃、衝突という意味で、ま

さにその瞬間にドンとやられてしまう状態のときに用いられます。熱中症は暑さで脱水

になってジワジワやられていくというイメージがみなさんあるのではないでしょうか?

実際は、英語で表現されているように突然死の原因になっていることも多くあります。

2014年のイスラエルからの論文で、

10kmレースに出場したランナー137,580人の中で心臓が原因で重症になっ

た人は2人(心筋梗塞、致死的不整脈)に対して、熱中症で具合が悪く

なった人は21人(うち2人は死亡、12人は重体)もいたと報告されてお

り、熱中症の中には前触れもなく突然に倒れた方もいたとされています。

2014 Aug 5;64(5):463-9. doi: 10.1016/j.jacc.2014.05.025.

Life-threatening events during endurance sports: is heat stroke more prevalent than arrhythmic death?

Yankelson L1, Sadeh B1, Gershovitz L1, Werthein J2, Heller K2, Halpern P2, Halkin A1, Adler A1, Steinvil A1, Viskin S3.

もちろん、テルアビブ市(イスラエル)の暑い中でのレースでの話でかなりバイアス

(偏り)がかかっていると思われ、一般的にどのレースにも当てはまるというわけでは

ありません。

ただ大事なのは熱中症の場合、初期症状が出てから命に関わる状態になるまでアッと言

う間であることも少なくないということです。「体がだるいな」「喉がカラカラだな」

と思って我慢しているうちに、一大事になってしまうのです。

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症状が出たら、すぐに対処を!

とにかく初期症状が出たら、すぐに対処することが大事です。この暑さですから、症状

の進行はものすごく早いので、一刻の猶予もないと考えた方がいいでしょう。

めまいや立ちくらみ、頭痛、吐き気、全身の倦怠感・脱力感、熱感が出てきた場合には

すぐに水分と塩分を摂取して、涼しい場所に移動して服をゆるめて風通しをよくしま

しょう。なるべく安静にして、可能ならば氷嚢やアイスノン(冷えたペットボトルとか

でもいいです)とかで首まわり、わきの下や足の付け根(血管が体の表面にあるとこ

ろ、血液を冷やすということ)を冷やします。もし外でそのような状態になった場合

は、症状が落ち着いてから家に帰るようにしましょう。でないと、帰る途中で具合が悪

化してしまいます。

 

 

 

外でのイベントに特に注意!

暑い中連日いろいろとイベント(お祭り、フェスなど)があると思います。怖いのは、

お酒が入っている人たちです。お酒を飲むと、いろんな意味でこの時期危険なのです。

お酒には利尿作用がある

アルコールを摂取することにより、体から積極的に水分を尿として出すことになりま

す。つまり、この暑さの中の飲酒は極端な脱水状態を招く可能性があるのです。喉が渇

きやすくなるので、当然さらに飲酒が進むとますますそれに拍車がかかります。大事な

ことはアルコールでない水分(チェイサー)を必ず一緒にとるということです。

熱中症なのに、酔ったと勘違いしてしまう

ぼーっとしたり、吐いたり、あるいは頭痛があったりというのは、熱中症かもしれない

ということを常に念頭におきましょう。特にお酒をあまり飲んでいないのに、具合が悪

くなった場合は要注意です。酔ったときに水を飲む(お茶も利尿作用があるので、水か

麦茶、スポーツドリンクがいいです)ことはすると思いますが、それだけでそのまま暑

い中にさらされていると大変なことになってしまいます。必ず涼しいところに移動し、

体自体も冷やすことを心掛けてください。

友だちが意識もうろうとしている場合は、「飲み過ぎた」として放置しないでくださ

い。場合によっては救急車を呼んでもかまいません。悲惨な結果となる前に、手をうつ

ことが大事です。

 

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仕事に行かなくてはいけないので、今日はこの辺にしようと思います。救急の現場で、

熱中症の怖さは多少なりとも心得ているつもりなので、みなさんに少しでも役に立てば

と思います。

以上たーさんでした(終)