こんにちは。
今年の猛暑も一段落して、最近は少し涼しさも感じられるようになってきましたね。
この歳になって、とびっきりの汗っかきの私にとっては、この涼しさは非常にありがたいのです。
特に汗をかき続けると、大体いつもシャツの胸のあたりに白く塩をふいていることがあります。うんと動いた後は、昼すぎに大量の塩がツキノワグマのごとく模様を作っています。ですので、職場に行くときはTシャツオンリーでは通えません。同僚がポロシャツで出勤してきても、私はシャツの上にワイシャツを着ております。
では、何で汗をかくとを塩をふいてしまうのでしょう?
これは何か病気が原因なのでしょうか?
調べてみたところ、答えとして「汗はしょっぱいから仕方がない」というのは誤りで、実は恐ろしい事実が隠されていました。ショックです。
汗って何?
そもそも汗とは何ぞやということからです。
最近熱中症がらみの記事を書いていたので、汗についても調べていました。
汗は体の中の水分からできています。
もう少し詳しく話すと、体の中の多くは血液なのですが、その血液の中の血漿(けっしょう)という液体成分です。血漿は、汗腺という汗を作る場所で組み上げられ、ミネラル(ナトリウム、カリウム、クロールなど)などの様々な成分をろ過して血液の中に戻し、残りの水分のみが汗として皮膚に排出されます。
かいた汗は蒸発(気化)しながら体から熱を奪い、体温を下げていきます。
重要なことは、このときに汗がサラサラであれば、水滴は小さく蒸発しやすく、効率よく体を冷やしてくれますし、成分もほとんど水分なので臭いません。
これが重要なんです!
つまり、私の場合は塩をふいているし、その上なんとなく臭うので、やはり何か体調が悪いのです!
(ショック!!)
汗がサラサラでない人は?
じゃあ、サラサラでない汗の人はどうなの?
これは汗腺で血液の成分が十分にろ過されずに、そのまま皮膚に排出されているからなのです。
なんとなく体が汗かいてベトベトしている状態はそれです。
ベトベトしている場合、汗は大粒になりやすく蒸発しにくくなります。ですので、体もなかなか冷えずに熱が体内にこもる傾向にあるので、熱中症になりやすいのです。
汗腺では、体に必要なミネラル成分を再吸収して血液の中に戻していきます。ところが、汗腺の機能が落ちていると、ミネラル成分、特に塩分が過剰に汗とともに排出され、シャツの表面に浮き出てしまうので塩をふいている状態になってしまいます。
またろ過されない汗にはアンモニアが含まれるので皮膚上の雑菌が繁殖しやすくなり、特有の臭いニオイを放つことにもなります。
(塩をふいている上に、臭いおっさんはきついな!)
おっさんの場合、これに加齢臭と口臭が加わると、もう最悪です!
汗腺の機能が低下する原因
では汗腺の機能は何故に衰えていくのでしょう?
年齢によるものなのでしょうか?
いや、この汗腺の衰えについては年齢以外の原因もあり、若い人でも十分になり得るのです。
答えを言ってしまうと、
運動不足やエアコンのきいた部屋で毎日過ごしているなどの生活習慣が原因で、普段から汗をかかない生活を送っている人は、そのようになりやすいのです。
というわけで、気持ちいい汗、サラサラ汗をかけるようにするにはどうしたらいいのでしょう?
適度の運動をすること
イメージ的にも、「デブ=汗」というのはあると思います。
そして、それは大部分事実でもあります。
デブ(一応私も含めて)は、当たり前ですが運動不足です。そして立っているだけで汗をかきますし、シャツがベトベトです。電車に乗ったときも、私の席の隣はたいてい女性は避けていきます。その避け方が結構露骨なときもあります。
(だから、車通勤の方がいいのです!メンタル的には!)
というような自虐ネタを言っている場合じゃないでしょう。
まずは体を動かすことからはじめていきましょう。
運動と言っても無理なことはしなくていいようです。ウォーキングなどの軽い運動からはじめていき、少しずつ汗をかくようにしましょう。
もちろん、トボトボ歩いてもあまり汗をかくこともなく終わってしまうかもしれません。
少し歩幅を大きく、なるべく早めのテンポで歩くようにするといいようです。
それと大事なことは、3日坊主にならないようにするということです。運動不足だと、汗腺の機能は停止していますので、はじめは思うように汗をかくことができないかもしれません。ただ毎日少しでも歩き続けていると、あるいは軽い運動を続けていると汗腺は使われることで機能が戻ってきて、汗の量が増えてくるのです。
少しハードに運動をレベルアップしようという場合には、有酸素運動のように体のコア(芯)から熱を産生していく運動の方が、汗をかくことが多くなるので効果的です。
ですので、自分は汗をかくから電車通勤から車通勤に変えてしまうのではなく、電車通勤をがんばってやり続け、少しでも歩くことを習慣づけることが大事なのです。
(ようし、毎日汗をかきながら出勤するぞ!)
エアコンの温度に注意
運動すること以外にも、普段から汗をかくようにしておくことも大事です。
最近はエアコンにもいろんな機能がついており、猛暑でも家の中の快適さは保証されています。ただこのエアコンの快適さが、汗腺の機能を鈍らせており、涼しいゆえに汗をかく必要がなくなり汗腺は開店休業状態に。
皆さんはエアコンを何度にしていますか?
ちなみに我が家では24℃にしていましたが、知り合いの英国人は20℃にしていたそうです。
イニエスタが最初に覚えた日本語は「あつい」だったそうですが、やはりヨーロッパの人にとっては日本の夏は異常な暑さなのでしょう。
さすがに20℃は寒いと思いますが、24℃でもやはりいけないようです。汗を一滴もかかないような温度はいけないのです。
逆に熱中症になるような温度も決していいわけではないので、適度に温度設定を上げていって体を慣らしていくことが大事です。またある程度高めの温度になったところでも、窓を開けて換気をしたり、扇風機をまわして空気の循環を変えてみたりすることでだいぶ汗が渇きやすいような環境にすると、涼しく感じて気持ちよくなります。
よく設定温度を28℃にしようなんてことを言いますが、結構暑苦しいので27℃くらいでいいとされています。
適度に汗をかける環境を作ることが大事なんです。
自宅の場合、エアコンの温度調節は自分自身でなんとかなるもんですが、問題は職場のエアコンの効き具合です。オフィスなんかでもスーパーなんかでも、激(げき)寒いことがありますよね。それで用事が終わって店の外に出たら、ものすごい暑さが待っているわけなので、体にいいわけないんです。
冷えすぎることで、体の血液のめぐりが悪くなります。血管のみならず、心臓にもかなりの負担をかけることになります。よくお風呂場で冷えた体をいきなり熱い浴槽につっこんで、お年寄りの方が事故にあわれることがありますが、それと全く同じようなシチュエーションになっているんです。
大事なことは内外の温度差をいかに少なくするかということです。
シャワーよりも湯船につかること
体を温めることで、汗腺の機能が高まることが知られています。
先ほど入浴の話がでましたので、お風呂も入り方によっては体にいいという話はしておきましょう。
最近の若者はシャワーで済ませてしまうことが多いみたいですが、なるべく湯船につかって汗をかくことがのぞましいのです。おすすめは半身浴!
体がどっぷりお湯につかってしまうと、体が完全に温まってしまい、気化熱で体を冷やして汗をかくという訓練ができなくなってしまいます。半身浴で上半身で汗をかき、体温を冷ましていくことが汗腺のトレーニングにつながります。
また自分も温かい湯につかっていると、苦しくなって早く出ようとして、いわゆるカラスの行水になってしまいますが、できるならば10分程度はつかっていることが大事だそうです。
そう考えると、サウナや岩盤浴もいいでしょうね。
こんなことをやっていれば、いつかサラサラの汗をかけるようになれるようです。
制汗剤も使い方が大事
今はいろんな制汗剤が売られていますが、これも効果あるものとそうじゃないものがあるし、また香りがきつすぎると周囲に迷惑をかけることになってしまうこともあります。
また胸のところが汗かきやすいからと言って、制汗剤を胸の部分に大量にかけると汗をかきにくい状態になってしまいます。つまり、汗腺のトレーニングとしては逆効果になってしまうのです。制汗剤もほどほどが大事です。
汗かく夏はあまり好きではありませんでした。それでも、この歳でも夏を楽しむ権利はあるはずです。
汗をかいても、さわやかなおじさんと言われるようになりたい。
そんな気持ちで、少しずつがんばっていこうと思います。
以上たーさんでした(終)