こんにちは。
これだけ寒いと、どこか体調悪くても仕方がないと思います。
そして、これだけインフルエンザが流行っているんだから、もし熱を出したら(熱が出ない場合もあります)その可能性は十分にあるので、無理に職場に行かなくてもいいのです。
もし、職場に無理して行った場合、そこでやはり体調がすぐれずに、その後病院に行ってインフルエンザを宣告された場合、その日に接触したたくさんの人に迷惑をかけることになります。
そばにいた人は、インフルエンザウイルスに感染したのではないかと、ドキドキしながら数日を過ごすことになります。中には生まれたばかりの赤ちゃんが、家にいたりすることもあるわけで、そういう家族を持つ人は職場から家に戻ることにさえ恐怖に感じます。
「熱を出して調子が悪いけど、、、」
「でも休んだことにより同僚に迷惑をかけることになるから、頑張って出勤しよう、、、」
って、かばんを持って玄関を出ようとした方。
お願いだから、家で休んでいてください。
ここは
「自分の体が第一」
と開き直って、布団をかぶって寝ていてください。
インフルエンザは怖いんです。
「皆勤賞をめざしてんだから」
って、親に言われて無理やり登校した小学生。
40度近い熱があるんだから、なんで学校休んで病院に行かせなかったのかな?
意識ない状態で学校から救急車で2日前に運び込まれたときは、声をかけても反応なく、痛みを与えても開眼すらしませんでした。
これはまずいと思いながら、頭のCTを撮ったら脳がパンパンに腫れていて、
正直万事休すって心の中で思ったのは、私だけではありませんでした。
インフルエンザ脳症、、、
泣き崩れる母親には、正直に「厳しい」と言うしかなく、でもそれだけだとあまりにもかわいそうなので、
「できる限りのことはやります」
とわずかな希望をなんとか与えるしかありませんでした。
集中治療室で過ごしたそれからの2日間。
2日目の朝彼が久しぶりに見た目の前の景色は、真っ白な天井、横のバイタルモニター、そして忙しく動き回る看護師さんたち。
自分がどこにいるのかわからなかったのでしょう。
目をキョロキョロしながら起き上がろうとした彼を見つけた看護師さんが、やさしく声をかけてあげそうです。
「おはよう」
「あっ、おはよう」
普通に受け答えができるのを確認した看護師さんが、うれしそうに私にコールをしてきました。
その瞬間に、しずかにガッツポーズしたのを今でも覚えています。
(俺も若かった)
数日後、お父さんとお母さんと手をつないで3人で退院していきました。
あれから20年近く、当時研修医だった私は今やベテラン。体にムチ打ちながら、仕事をしています。
でも毎年この時期インフルエンザが流行り出すころになると、今年こそは大変な患者がこないようにと祈ってしまいます。
大人になった彼が、熱があるのに無理して職場に行くようなことはしないだろうって。
手洗いとうがい。
そして体調悪いときは、無理せずに休んでください。
以上たーさんでした(終)