こんにちは。
ここのところずっと雨ですね。
首都圏で8月に入って16日間連続で雨というのは40年ぶりのことらしいです。
水と言えば、コップと水の話
さて、最近ある講演を聞きに行ったときに、人間の心を「コップ」に例えたお話がありました。おそらく、みなさんの中にも聞いたことがあるという方がいらっしゃるのではないでしょうか。そのコップの中に「水」をいれていくわけですが、それがストレスの例えです。
当然「コップ」(=心)が大きければ、「水」(=ストレス)はより多く入れることができます。ただ「コップ」に「水」が摺り切りいっぱいになったときに、さらに「水」が入ったり外部から何らかの刺激が加わったりすると「水」は簡単にあふれてしまいます。
つまり、ストレスで心がめいっぱいになったときに、さらなるストレスが加わったり、余計な緊張が与えられたりすると、人間の精神状態は簡単に崩れてしまうのです。
ではどうしたらいいのでしょう。
あふれそうな「コップ」があったら、「水」を捨てるか、時間が経って「水」が蒸発するのを待てばいいのです。
要はストレスを発散させるか、心が落ち着くまで休みましょうということですね。
(なるほどという感じで非常にわかりやすい話でした)
ただこの話はここでおしまいではありませんでした
もっと大事なことは、「コップ」が「水」であふれそうになるまで、放っておかないことだそうです。常に、8分目以上に溜まらないように状態をキープすることが健全であり、それを意識して日々自分なりにリフレッシュする術を身につけることが大事なんだとか。
つまり、いつも満杯ではなく「空き、空白」を作ることが大切なのです。
茂木健一郎さんの話
以前に脳神経学者の茂木健一郎さんも「空白」に関連して似たようなことを話していました。
「脳に空白をつくることが人間にとってさらなる成長を生む」
情報が氾濫している昨今、いらない情報であっという間に脳の空間が埋まってしまい、頭がパンクしてしまいやすくなっています。そんなときに創造性を働かすことで「空白」を作ってあげることが大事。そしてその「空白」があることで、人間は脳を興奮させ、自発的に何かしようという気持ちになり、新しいことを生み出すことへ導かれるということを話していました。
空き地ができた時に、そこに雑草や木が勝手に生い茂るように、脳に「空白」ができたときに、そこに様々な不思議な形や色(=思想やアイデア)が埋め尽くします。一方で受験勉強だけができる人は、脳の中の「空白」が埋め尽くされているので、どうしても独創性から遠ざかってしまうということらしいのです。
こう考えると、「空白」や「スペース」を意識しながら生活をするということが非常に大事であることに気づかされます。
いわゆる「余裕」という言葉で言い表されたりもします。
自分なりに「空白」について考えてみました。
まずダイエットにおいて
よく「腹八分目」と言いますよね。食べ過ぎて胃がいっぱいになってしまうと、当然体によくないということで言われています。
正確には「腹八分目に医者いらず」という慣用句から派生した言葉なのですが、満腹になるまで食べてしまうといろいろと体によくないことが起こります。
カロリー的には、余分な栄養を摂取してしまうことで太る原因となります。炭水化物が多かったりすると、血糖を上げないようにインスリンの分泌が進み、食後にぼーっとしたり睡魔に襲われたりします。当然は満腹のために胃の動きが悪くなって、過剰の胃酸分泌が起こり胃もたれや逆流性食道炎(胃酸が胃から食道に逆流して胸やけを起こす病気)が起きやすくなってしまいます。
だから、腹八分目がいいのです。
ダイエットをするためには、当然食べている物をチェックする必要はあるし、「腹八分目」よりも「皿八分目」の方がいいのでしょうけど。
次に断捨離において
本棚やクローゼットの中が満杯になってしまった場合には、新しい本や服を買っても収納するスペースに困ってしまいます。きつきつの状態で無理やり詰め込もうとすると、ページが折れたり服がしわくちゃになってしまったりしてしまいます。またいざ必要なときに本のタイトルを探したり着たいシャツを見つけたりしたいときに、ぎっしり詰まってしまっていてはなかなか困難になってしまいます。ですので、少し「空白」があって探しながら、必要のないものを避けることができるようになっていることが便利なのです。
いらない本やもう着ない服は早々に処分することが大事なのは、新しいものを買うときや今あるものを有効活用するために「スペース」を作る必要があるからなのです。
さらにスケージュール、要は時間管理について
よくスケージュールがめいっぱい手帳に書かれている人を見かけます。たしかに時間ごとにやることが決まっていると、いちいち「これから何をすればいいのか」考えなくていいので楽であると。
ただいったんその一つが予定の時間内に終わらなかったら、その時間管理は崩壊してしまいます。どうでもいいようなことに時間をかけてしまい、そのためにやるべきことに手をつけられなかったなんてことになってしまっては悲しすぎませんか。
スケジュール帳がびっしり詰まっているのはかっこいいかもしれませんが、自分のような凡人にとっては少しばかり「空白」があった方が気持ちが楽になるのも事実です。
「空白」があるというのは決して怠けているわけではありません。
「空白」を作るためには創造性を働かさなければいけないので結構大変なことなのです。
ただ「空白」があることで、自分の人生が新しい方向に向かい、充実してくるのも確かです。
がんばって「空白」を埋めなくても、逆に少しばかりの「空白」を作ってみるのもいいかもしれません。
子どもに向かって、母親が「宿題したの?」ってどなるのは、子どものせっかくの「空白」を埋めてしまうものなのかもしれません。
いろいろと考え込んでしまうたーさんでした(終)